2012年9月18日火曜日

届いてほしい、声がある

今日は尖閣のことについて書きます。

何をどう書けばいいのか、正直わからない、ってのが今の率直な気持ちです。


自分はいま中国にいるわけでもないし、

プロのライターでもないし、たいしたことが書けるわけでもないので

自分にできる形で発信をしたいと思います。


とりあえず、こう思っている人がいるんだ、こういう中で毎日送ってる人がいるんだってことを

感じとってもらえたらなって思います。



11日だっけか、日本政府が購入を発表。

そして15日、中国各地で反日デモ。

その中には自分が1年4ヶ月暮らした昆明も。


とりあえず、書いていきます。



●昆明の現状


1.デモについて

15日に昆明でもデモがありました。

場所は昆明一の繁華街・南屏街集合。

そこから小西门-人民中路-云瑞西路-胜利堂,英雄纪念牌ってルートみたいです。


知り合いのイギリス人が撮ってきたという写真を載せさせていただきます。












とりあえず昆明は暴徒化とかしてないみたいですね。


ついでに、昆明留学中に同じクラスだったエストニア人がfacebookに載せてたURL。

動画が見れます。

https://dl.dropbox.com/u/74906880/My%20Movie.wmv

この行進してるとこ、自分が最後の3ヶ月通ってた学校のすぐ近く。いつもここでバス降りてた。


18日のデモは、警官によって処理されたんだとか。

15日と違ってサイレンとかも聞こえなかったよう。


2.昆明にいる日本人留学生

学校から外出禁止令(?)が出たようで、

授業に出れてないみたい。

まだ休みなんかな?


四川にいる日本人の友達は、

日中交流行事がお流れになったって言ってました。


3.昆明にいる日本語教師の方

授業は平常通り行われているよう。

学校からは外出気を付けるように、との注意を受けているそうです。


いま中国にいる日本人は本当に大変だと思います。


外出するにしても、日本人であることを隠して動かなきゃいけないようで、

結構精神的にキツいようです。

体験したことがないからわからないけど、中国にいた者として

少しはわかります。


なんというか、

ときどき「どこから来たの?」って聞かれるのが怖いときがあるんだけど、

それがずっと、しかも反日の空気感ってわかってる中で生活するってかなり堪えると思います。



4.昆明にいる中国人

チャットで何人かと連絡取ったんだけど、その会話をいくつか抜粋。


「いま街中で日本語科って言えない、英語科って言ってる。大学院もどうしようか悩んでる。」

「あなたとはずっと友達だけど、これから先もう日本人の友達は作れない気がする。」

「大丈夫だよ!これらは全部政治家がたくらんでやってること。自分たち一般人はみんな被害者なんだ。また少し時間が過ぎれば日中関係は回復するって信じてる!」

「きっと良くなるよ、まぁいずれにしても魚釣島は中国のだけどね!はは!」

「来月の交流会?行くよ!積極的に参加して新しく日本人の友達作りたい!」

「今回のことが早く終わってくれることを本当に望んでる。」


なんというか、

これがありのままの感じなんだと思います。


自分がデモ関係のニュースとか見てヘコんでるというか、あーどーなってっちゃうんだろう、とかって思ってるときに、

前向きなことを言ってくれると、単純に、すごく嬉しい。




反日デモが起きている中、日本人による雲南の少数民族地区での活動。

<雲南省で児童劇 2000人を笑顔に 福岡・大宰府の「劇団道化」 少数民族地帯を巡演>
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/324428



ここの小学校は自分も行ったことがあります。

日本のNGOがお金を融資して建てた小学校。

昆明から距離的にはあまり遠くないけど、途中から舗装してない道を2時間くらい行ったとこにあります。

学校の近くは本当に「貧困地区」そのもの。

学校までは定期的なバスとかもなく、車をチャーターのような感じで行くしかないんだけど、

運転手さんの友達の民家でお茶をごちそうなったとき、

「おー日本人か!なんだもう今日は帰っちゃうのか?また遊びに来いよー!」

って言ってくれたオッチャンが懐かしい。


反日反日って言ってる人がいると同時に、親日の人もいて、

どうでもいい~って思ってる人もたくさんいて、

そんなこと知らずに農作業してる人もきっとたくさんいて、

テレビに映ってる人だけが中国人ってわけじゃないんだよね。



●日本にいる中国の友達

専修大学卒、中国人のお友達・・・

「日本の方はみんな親切です。嫌なことは一切されてないです。
中国国内の現状を見て、とても恥ずかしいと思います。」


大阪で留学してる中国人の友達は、QQってゆー日本のmixiのような

そんな感じのサイトで、16日、日本語でこんなことをつぶやいてた。


「今日、国内のニュースを見たから、本当に怖くなった~私たちも今ここに住んていることを忘れないでください」


すごい、グサっと来ました。




前にもtwitterでつぶやいたけど、

戦争ってなんなんだろうって本当に思う。

一部の権力、影響力を持った人の発言、決定で、

傷つくのは一般人。彼らではない。



中国で暮らす日本人

日本で暮らす中国人

奥さんや旦那さん、恋人が中国人もしくは日本人の方々

そして、ハーフの子供

日中友好を夢見て奔走する日本人、中国人

日本が大好きな中国人


こういった人々の心の痛みはハンパないと思います。

自分が1年半近く生活して、

たくさん友達ができて、その中で、日中交流活動とかいろいろ参加してきたけど、

いまいち日中友好の意味というか、大切さをそこまで感じてこれていませんでした。


でも、今回の出来事を見ていて、自分の中でハッキリした気がします。


戦争になったらダメだ。


ってこと。


日本人は中国のことを好きになる必要はないし、

中国人は日本のことを好きになる必要もないと思うけど、

お互い理解し合うことが一番大事。

そうすれば、一部の人の突発的な行動に意識がいっても、

国民全体が傾くことはないはず。

そしていつか、日中友好って言えるときも来るかもしれない。


それは日中関係だけでなく、

日韓関係も同じ。


今回の事件を受けて、

デモのようすなどを見て

「中国人は野蛮だ、関わりたくない」

って思わないでほしいです。


たしかに野蛮というか、ハチャメチャな人もたくさんいるけど、

そこで止まってしまったら一生解り合えない気がします。


いい人もたくさんいるし、むしろ日本人より心が広い国民だと思っています。


最後に、

読んでほしい記事のリンクを貼っておきます。

<反日でも暴動に「あまりで愚かで悲しい」「義和団や文革のようだ」――中国のネット「理性愛国」の声>
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1209/18/news079.html



自分には、

こんなすんごい分析はできないけど、

自分が聞いた声を、届けることはできるかなって思って、

こういう形で書きました。


正直最近、家に帰ってニュースを見るのが日課でもあり、

少し怖くもありました。


一日も早くよくなってくれることを願っています。

2012年9月6日木曜日

ブログ、リニューアル~!


祝・ブログ、リニューアルしました!


今まで

“spring-city YUNNAN”

という名で、一応中国にフォーカスしてやってきましたが、

中国はもう離れたことですし、このブログはこれからも長く続けていきたいなぁということで、

名前を変えて、デザインも少し変えて、再出発です。



“拝啓、NIPPONの皆様へ”


この名前には、2つの意味が込められています。


1つ目は、毎回毎回、一通の手紙のように、心を籠めて書いてるんだよーってこと。

2つ目は、日本人による日本人への発信なんだよーってこと。


今まで中国にフォーカスしてやってきていましたが、

根底にあった想いというのは、

“若者をセカイへ”

というものです。


自分は、

“セカイへ飛び出すこと”

が、たくさんの可能性を秘めていると信じています。

ここで言う“セカイ”というのは、海の向こう側であり、陸続きの土地のことでもあります。
つまり、“普段自分が属している環境以外”のことです。


セカイへ飛び出し、新たな人と、新たなセカイと出会うことで、
新たな自分、新たなセカイ、新たな可能性を知ることができるはずです。


大学一年生の春休みに、スタディツアーでカンボジアに行くことができた自分は、

とても幸せだったと思います。

まだ若くて、脳みその柔らかいときに、貴重な経験ができました。


“もっと多くの人にこういった経験をしてもらいたい”

これが根底にあるシンプルな気持ちなんだと思います。


スタツアが終わってから、大学内外の生活で、たくさんのセカイと接する中で、

“若者を世界へ”

だったものが

“若者をセカイへ”

と変わっていった気がします。


日本にについて知らないこと、こんなにたくさんあるじゃん、

そんな気づきがありました。



―若者をセカイへ―


大学生活での、自分のテーマであり、

これからもきっと変わらないだろうと思います。


自分は中国という国を通して、メッセージを発信してきたつもりですが、

セカイなんてどこでもいいんです。

アフリカでも、ハワイでも、中国でも、群馬でも、近くの田んぼでも、公民館でも。

自分にとって、それがたまたま中国だっただけで、

媒体が違っただけなんです。


だからこれからは、

幅広く書いていきたいと思います。

バンクーバーでのこと、もしかしたらフィリピンのこと、中国のこともきっとまだ書きたいし。

そして日本のこと。身近なセカイのことも。



さっきから若者若者言ってますが、、、

このブログを通して、

少しでも多くの人がセカイに足を運んでみたい!飛び出したい!

そして、少しでも関心を持ってもらえたら、とても嬉しいです。



それでいて、

読んでくれた人が何かパワーを得られる、笑顔になれる、

そんなブログになっていけたらなぁと思っています。


これからも応援よろしくお願いします\(^o^)/


写真は、バンクーバーのダウンタウンから見える山です。
キレイな山を毎日眺められるのが嬉しい限りです。



2012年9月5日 鈴木 俊良