2012年5月11日金曜日

魚釣島と釣魚島


昨日新聞を読んでいると

「日本が魚釣島“奪還作戦”を画策している」

という見出しの記事が出ていて

まじか!と思い、その記事をじっくり読んで、ネットでもいろいろ調べてみました。



個人的意見は控え、中国の新聞、ネットではこういうことが書かれていた、

友達はこんなことを言っていた、ということを紹介し

それプラス、意見ではなく、考察をしたいと思います。



そもそもこの記事は、産経新聞が公にしたもので、

中国の新聞にも「日本の産経新聞が…」と書かれていました。



違う新聞の記事には

「日本の右翼メディア、産経新聞が…」

と書かれていました。

当然ですが、中国人は日本の右翼に敏感ですからね。



記事の内容は

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120509/plc12050907030002-n1.htm

こちらを見ていただければと思います。



中国の新聞も内容は一緒でした。

見出しがちょっと飛躍しすぎている気はしますが…。



そして、中国の分析家?有識者?(訳がわかりませんでした)は

「メディアを通じて明るみになったこの計画は、一つのテストと考えることができるだろう

つまり本当の目的は各方面の反応を見ることだろう」

と言っていました。


記事の最後では、

「この計画は将来、もしかすると、日本軍隊が魚釣島に兵隊を配置する計画に発展するかもしれない。」

と書かれていました。


ふむふむ。



果たして、この軍事演習の目的はなんだったのでしょうか?


中国の有識者が言うように、

「各方面の反応を見ること」

だったのかもしれません。

「抑止力としての中国への威嚇」

でもあったのかもしれません。


この演習で設定されていたシナリオがもし本当に起きた場合、

ようするに、中国に占拠された場合、日本は本当に軍事的行動にでることができるのでしょうか。

日米安保は本当に機能するのでしょうか。



というか、

そもそも、石原都知事の尖閣諸島買収問題や、中国とフィリピンの黄岩島問題が出ている、

この時期に、産経新聞は、なぜこのニュースを明るみにしたのか。

興味深いですねー。



そして、ネット上ではいろいろなコメントが寄せられます。

(訳は、長い文は省略してますし、投稿者の書いたことを100%伝えられているわけではありません。
あくまでニュアンスを感じ取ってもらえればと思います)


「日本!早く占領してくれ!そうしたら開戦する理由になる!」

とか

「日本滅びろ!領土問題の解決は、戦争しか方法はない!
私たちはもう二度と弱腰になっていくことはできない!ミサイルや核兵器を使わないで何してんだ!」

といった、偏った意見を述べる人や


逆に

「本当のことを知るのを恐れてはいけない。戦争したら日本が勝つに決まっている。なぜなら、戦争の勝ち負けは科学技術の力によって決まる。」

とか

「中国には開戦できない理由が3つある。1つ目は、中国国内での派閥争いや、内部闘争が多いこと。2つ目は、もし本当に小さな紛争を起こすだけでも、それは強力に経済建設をすすめている中国にとって一つの癌となる。3つ目は、戦争を起こすことによって、中国の国力が落ちたり、経済が停滞したり、ひいては国が分裂するかもしれない。それは西洋諸国が望んでいることでもある。」

といった意見を述べる人も。


やっぱりさまざまな人がいるんですね。

この手の問題に関するネット上のコメントは、

毎回似たような感じな気がします。

つまり、「反日の人」と「冷静に見てる人」の両方が必ず見受けられます。

まぁ、日本のネットと同じ感じです。



と、そんなかんなで昨日はこの記事が書き終わらず、

今日授業で先生とこの話を少ししました。

すると、先生もこのことについて興味があって、自分で調べてみたことがあるそうで、

またまた興味深い話が出てきました。



先生は(中国語の先生で、歴史とか国際関係が専門の先生ではありません)

日本の魚釣島や尖閣諸島などへの一連の動きは、

「台湾は中国のものではないことを証明する狙いがある」

というのです。


どういうことかというと

中国政府は

「魚釣島は中国のものだ」

と言っていますが、

そもそも

「台湾は中国のもの」

という前提において成り立っている話であるのです。


つまり、

もし中国政府が

「魚釣島は日本のもの」

と認めてしまったら、それは同時に

「台湾は中国のものではない」

と言っていることになる。


だから、中国政府は

「どんなことがあっても魚釣島は日本のものと認めることはできない」

そうなんです。


なるほどー


ふと

「ん?もし中国政府が、魚釣島は日本のもの、と認めた場合、同時に台湾は台湾、と認めていることになる。
でも、魚釣島は日本のものになってしまう。じゃあ、台湾は台湾!中国じゃない!と強く考えている(いわゆる独立派)台湾の人からしたらどう思ってるんだ?嬉しいような、悲しいような?これってなんか変な感じだー。」

と思い、それを伝えると

「台湾の人は自分のことを中国人だと考えている」

とぶった切られました。


ふーむ


自分が知っている認識とはだいぶ違うけど、まぁそうだよなー。


中国政府からすると


「台湾は中国のものではない」


ことを認めることは、

チベットやウイグル、モンゴルといった問題へとも発展する可能性があり、

魚釣島の問題は、海底油田のことだけではなく

こういった民族問題との絡みもあるのかと思います。



中国には引けない事情があるんだなー

ってことがわかっただけでも、よかったかなと思います。




ちなみに、

中国では魚釣島のことを

「釣魚島」

と書くのですよー。



では!

3 件のコメント:

  1. どーも、暇を持て余してたので、さくっとすずちゃんブログを読んでみまして。 

    感想

    あなた、頭いいねーー。 笑 

    なんだか、いろいろ考えて生きてるんだねー。僕とは大違い。 なんてね。

    まあ、読んでて思ったのは、結局、なんで産経はあの記事を出したんだろう?? 
    島問題のあるフィリピンへの友好?? ロシア、韓国、など日本ともめてる国へのメッセージ??
    それとも日本国民への提唱?? その先生の言うとおり台湾のため??
    ふーーん。 結局、何がしたかったんだろ??
    すずちゃん教えて!!

    そもそも、台湾はどういう反応なんだろう??
     
    でも、尖閣諸島が日本のだと認めるとなんで??台湾を中国のものじゃないと認めることになるの?? あんまり関係ない気がする。。。

    まあ、いいや。よく分かんない。 

    みんな、面子やらしがらみやら、ぜーーんぶ無くなって、楽しくいい関係が作れればいいのになー。 そしたら、中国も中国人も好きになれるかもしれないなーー。

    すずちゃんのおかげで?マークのついた今週末開始です。 笑

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  2. 追伸

    やっぱり、いろいろ考え過ぎてると、禿るよーー(深刻) 
    なんてね。

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  3. コメントありがとうございます!

    ちっとも頭よくないですよ笑

    産経があの記事を出した理由…

    “中国への牽制”という意味があるのではないでしょうか。
    あちらこちらで、好き勝手にあんま強行姿勢取るなよーという。

    それに加えて、ロシア・韓国へのメッセージもあったのかもしれません。
    でも竹島なんて占領されちゃってますけど…奪還作戦なんてやる日が来ちゃうんですかねー。

    日本国民へのメッセージ性は、少し薄い気がします。
    それとも自分の感じ取る力が足りないのか…orz

    石原都知事の尖閣諸島買収の後押しになれば、という狙いがあってもおかしくないのですが…あまりパッと見えてこなかったです。


    台湾の反応、これ自分もすごく気になります!

    >、尖閣諸島が日本のだと認めるとなんで??台湾を中国のものじゃないと認めることになるの??

    というのは、先生曰く、歴史的に見て尖閣諸島は台湾のものなんだそうです。
    で、その台湾は中国の一部、というのが今の中国政府の考え方で、
    「尖閣が日本のもの=台湾も中国のものではない」
    ということになるそうです。
    でもこの考えは、いくらでも強引に変えてしまいそうですが…。


    自分も、楽しくいこーよーって思いますが、
    そう簡単にいかないのが国際関係なんだと思います。
    だからこそ逆に、民間レベルでの人と人との、生の交流が必要なんだと思いますねー。

    ↑に関することもいろいろ書きたいですが、

    まぁ、はげたくないので、このへんで笑

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